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  • 執筆者の写真久保内信行

オウンドメディアで定期的な記事制作をしたい企業が知っておくべきこと



自社のアピールや、認知を広めるためにオウンドメディアを検討している企業様がまず頭を悩ませるのは、定期更新するためのリソースやノウハウが自社にないことです。


部署内で執筆ノルマを課しても、思うように執筆が進まない、通常業務が圧迫される、文章のクオリティが低いなど、定期的にニュースを配信するためのハードルは多岐にわたります。


ここでは、オウンドメディアを運営したい/運営している企業担当様が、定期更新記事を制作するために気を付けるべきポイントをお伝えします。



 

■ 定期的に更新する記事が集まりにくい

オウンドメディアを発足させた企業様の相談で多いのが、「社内制作で始めたがうまく記事が集まらない」というもの。


担当部署の方々は、オウンドメディア運営以外にも日常の業務があり、日々の仕事をこなすだけで精いっぱい。さらに週一回の締め切りを抱えてしまい頭を抱える……などといったケースも多いのです。


この時、もっとも気を付けたいのは、記事のトピックや切り口までも執筆者任せにして、「なんでもいいから書いてください」となってしまうこと。じつは、記事執筆において一番ストレスになるのはこの切り口やトピックの設定です。


学校時代の読書感想文や、卒論の執筆時に一番迷って書きだせなかった理由もだいたい「なにを、どう書くか」だったりしませんでしたか?


編集担当の担当者は、他の人が記事をすぐに書けるように、切り口やトピックをあらかじめ設定して、得意な方に依頼するという形のほうが仕事内容が明確になり、原稿の進捗も見えやすくなります。


執筆担当者がいかに普段の業務のように迷いなく取り組める環境を作るかが、オウンドメディアの企業内制作のキモになります。


「丸一日かけても執筆に悩むだけで、結局進まなかった……」と執筆者が悩むのはとてもストレスがかかることですし、工数から見ても一日数万円をドブに捨てるのとおなじ結果になってしまっているということが良くあります。


また、毎回撮り下ろしの写真や、著名人インタビューなどを企画しても、制作コストと労力がかさんでしまい、それに見合ったアクセスや問い合わせが集まらない……ということが続けば、運営のモチベーションと意義を問い直すことになってしまいます。


ですから、記事を定期的に、しかもストレスを少なく制作するためにはある程度定型化した書き方のフォーマットや、ニュースソースの作り方のノウハウを共有化する必要があります。



■ 記事の視点が“作り手”視点になりがちで   パンフレット化しやすい




前述のとおり、記事の定型化は効率的な制作には必須です。しかし、商品単位や、提供サービス単位、社で取り組んでいるテーマの紹介を網羅的に行うだけでは、オウンドメディアとしてよいとは言えません。それらは読みやすい自社ホームページの事業紹介になってしまいます。


社内制作では、このように「ビジネス相手に向けるプレゼン」と、オウンドメディアに求められる「読者に向けて発信するニュース」が区別しずらくなって、どんどん「メディア」として発信を続ける魅力と意義を見失いがちになる……というケースを散見します。


また、メディアとして運用するうえで、あまりにも定型化した記事が並ぶのも考えもの。興味深い読み物として成立するていどの自由度も必要です。


重要なのは、読者をきちんと想定し、ペルソナとして共有することです。その、想定する読者がどんな情報を求めて検索するのか、その欲求にこたえる記事を制作する視点をいつも忘れないことが必要です。


実務的には、企画記事として積極的にSNSなどで“バズ”る記事をルーティーンの記事と別建てで進行しつつ、ルーティーンのシステムでもペルソナの欲求を前提とした記事のタイトルや切り口を意識して執筆計画を立てていくことが重要になります。



■ 権利処理や、炎上対策など、   記事校正のノウハウが乏しい



オウンドメディアを運営していく中で忘れてはいけないのは、「一度公開した記事はずっとネットに残り続ける」ということ。公開して数年後に急に特定のニュースが参照され始める……なんてことも十分あります。これがポジティブな反応ならいいのですが、ネガティブだったり、時には炎上してしまったりということもあります。


Webで公開した記事が炎上してしまう……というリスクは100%避けられるものではありませんが、記事公開時に十分注意して校正を行い、権利処理を適切にすることでかなりの部分防げます。


記事に使われている写真が本当に権利的にクリアなものなのか、書かれた記事の言い回しに昨今の世情から見て問題のある表現は含まれていないかを、執筆者以外がチェックする工程が必要になります。また、執筆者によって句読点の使い方や「」、『』、などの各種文章記号の使い方がまちまちだとメディアとしての統一性が失われてしまいます。


文章の表現方法が妥当かどうかや、文意が途中でねじれていないか、一般のニュースサイトなどに比べてクオリティが著しく低くないかなどの判断は、ある程度の文章執筆経験や編集の経験が必要です。イラストや写真などと違い、普段文章に触れる機会の少ない人には、なかなかTPOに沿った「文の良し悪し」は判断しずらいものなのです。


オウンドメディアを運営するにあたって、編集を担うコアメンバーだけでも業界にまつわる各種法令などを把握し、文の良し悪しもジャッジできるように、執筆以外の時間をきちんと計上してトレーニングを実施する必要があります。


オウンドメディアを始めるにあたって、メディアの最初のコンセプトや建付け、基準になりうるサンプル原稿などは、数本でよいのでプロに判断を依頼するのもよい方法です。


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